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14.7kmの森茂林道を突破し(一部迂回したが)、遂に3本の廃林道が集まる六厩川橋右岸のターミナルに到着した。
状況的には当初想定していた時間を大幅に超過し、もうすぐにでも撤収を始めなければならないとも考えられたが、流石にここまで来てジタバタするのは惜しい。
せめて、私が目的としてきたこの橋とターミナルだけは、じっくりと味わうことにしよう。
もう、下山が夜道となることは覚悟の上だった。
下山路となる六厩川林道も、森茂林道とほぼ同じ長さを持つ。
そして、廃道となっている部分がかなりあることも分かっている。
ただし、このルートは2005年に情報提供者の一人、「パンダ使い」氏が通り抜けているのだ。
詳細な状況は分からないが、ともかく一人でも前例があるというのは、大変心強かった。
何度もくり返しになるが、この場所はターミナルである。
丁字路の三方へ分かれていく道は、全て別の路線である。
つまり、ここは3本の路線の終点か起点で、しかも、全てが廃道である。
そのどの道を行っても、最初の人家まで十数キロも離れている。
こんなシチュエーション、今まであっただろうか。
安っぽいが、私はこれを「廃道銀座」と自称した。
一方に架かる六厩川橋はもちろんだが、この場所自体に大きな興味を感じていた。
そして今、私はそれを独壇場で味わっている。
嬉しいことに、ここには私が期待した以上の“ターミナル臭”があったので、順に紹介していこう。
「順に紹介」といっても、どれから紹介するか迷っちゃう。
まずは、生還の為には一番重要となる所から行こうか。
これが、六厩へと抜ける「六厩川林道」の入口である。
これまで辿ってきた森茂林道同様、轍は残っておらず、踏み跡さえ見あたらない。
4年前に少なくとも一人はここを突破して来たはずだが、その痕跡が無い(当たり前か)。
聞きしに勝る廃道の状況に、身震いした。
いや、恰好を付けるのは止めよう。
正直、恐ろしかった。
この道もまた、森茂林道のような激甚なる廃道なのだろうか…。そしてそれは、どこまで続くのだろうか…。
川と林道を往復しながら前進するような器用な真似が、暗くなった後でも出来るかどうか…。
そしてこれがその反対側、
私が突破してきた、
森茂林道の入口である。
…なんか、笑える。
この…入口は……。
私はこ