消えゆく駅、惜しむファン 14日廃止、津軽海峡線の北海道・知内駅
(03/07 09:09、03/07 09:16 更新)
【知内】道内鉄道の最南端に位置するJR津軽海峡線知内駅(知内町)の営業終了が14日に迫り、駅ホームが道内外の鉄道愛好者で連日、にぎわっている。同駅の歴史は23年間と比較的短いが、愛好者たちは「消えゆく駅の光景を目に焼き付けたい」と、周囲を散策して名残を惜しんでいる。
今月初めの午前9時半すぎ、駅ホームには、到着した特急に乗り降りする鉄道ファン20人の姿があった。京都府から訪れた川島将さん(27)は「無くなるのはさみしい。(5月に木古内―江差間が廃線になる)江差線とともに、じっくり見て回りたい」と話した。
同駅は1990年開業の無人駅で、現在は1日特急4本が停車。2002年までは、函館―青森間の快速列車が停車し、委託業者が切符を販売した時期もあったが、乗降客減に加え、北海道新幹線開業準備に伴うJRの業務の多忙さなどから廃止が決まった。
しかし同駅を惜しむファンは多く、鉄道愛好者らによると、知内駅と同日に定期運行が廃止になる寝台特急「あけぼの」(上野―青森)を利用し、同駅と江差線を巡る旅が鉄道ファンの間でひそかなブームになっているという。(菊池圭祐)