今回はまた、皆様からの情報提供をお願いしたいと思います。
見つけたのは、謎の鉄道橋なんです。
もっとも、謎といっても、今度の物件はしっかりと地形図にも載っていたし、存在自体は疑う余地は無いんです。
では、その地形図をちょっとご覧頂いちゃいましょう。
これは、大正元年測量・昭和14年修正版の5万分の一地形図の一部分です。
写真の範囲は、奥羽本線の東能代駅駅の一帯ですが、いかがでしょうか。
見慣れない鉄路が、一本、描かれてますのに、お気づきになりましたか?
それは、東能代駅のすぐ東より北に分岐し、全体がS字を描くようにして蛇行、わずか2kmほどで米代川に阻まれて終点となっています。
奥羽本線の支線のようでありますが、沿線には駅どころか、人家ひとつ無い様子ではありませんか。
貨物扱い専用の支線だったにしても、余りにも辺鄙な場所に何ゆえこのような線路が敷かれていたのでしょう…。
なぞは、尽きません。
では、実際に現地へ足を運んで見ましょう…。
11月5日午前6時過ぎ、能代市鰄淵(かいらげふち)の米代川河川敷。
鰄淵は東能代駅付近では機織(はたおり:東能代駅の旧名でもある)に次ぐ市街部であるが、米代川の堤防に近い2kmほどは空き地が広がっており、人気は無い。
普通なら市街地の河川敷でこの時間といえば、犬の散歩やらジョギングの人々が多く出没しそうな物だが、妙に寂しい。
写真は堤防上の道に立ち、上流方向を眺める。
左の二本の立て札には、時空の歪みを感じさせられたが、その話はまたいずれ…。
同じ場所に立って、今度は川下の内陸側を撮影。
広大な空き地は一応区画整理を受けているようで、道路網があったりする様だが、人家は一軒もなく、当然ながら人の姿はゼロ。
東能代駅が一応奥羽本線内では能代市の中心駅であるが、駅からほんの2km足らずでこんな有様なのだ。
五能線の能代駅こそが、能代市の中心にふさわしい駅だといえる。
話が脱線した。
古い地形図に描かれていた支線の終点は、この更地のどこかに違いないようであるが、すっかりと土地は整理され、廃線跡の痕跡は一切見つけられない。
だが諦めずに、ここから東能代駅へと、廃線跡に近いと思われる道を通って向かってみる。
ある程度内陸に入り駅まで500mほどになると、やっと工場群が現れる。
これは能代工業団地であ