【mapion 現在地】
8本もの隧道が口を向ける“隧道の辻”こと口野放水路交差点。
今回は、ここから派生する個性的な隧道達を紹介しよう。
まずは、予想外の遭遇となった口野トンネル脇の封鎖された坑口。その謎を解こう。
国道414号口野トンネルの脇に、車道にしては小さい坑口が口を開けている。
現道に平行する小さいトンネルといえば旧隧道だと考えるのがセオリーだが、もとは石切場だったらしい垂直な崖に鋼板アーチの簡易な坑門が飛び出している姿は、いかにも建設途中のトンネルである。
なお、口野トンネルの全長は約120mほどで、真っ直ぐ正面の小山を貫いている。
向こう側は伊豆の国市(旧伊豆長岡町)である。
別のアングルから撮影。
昭和42年竣工の口野トンネルは、歩道の狭さが殺人級である。
肩を触れあわなければすれ違えないし、自転車同士などとなればもう、お手上げである。
にもかかわらず、半島内陸部から沼津・静岡方面への主要な幹線道路になっているために、昼夜問わず通行量は多い。
写真を見ていただければお分かりのように、車道を自転車で通行するのも怖い状況だ。
この状況には地元でも頭を悩ませているらしく、数年前に国道414号静浦バイパスが着工した。計画では、やがては口野トンネルも旧道になるようだ。しかし、まだ当分先であろう。
この封鎖された坑口は、歩道用トンネルが建設途中に何らかの事情で中断している…。
そういう性格のものではないかと、私は考えた。
いかにも工事途中といった風情の坑口。
高いバリケードが立ち入りを阻んでいるが、ニャンコにモーフィングすればどうと言うことはない。
正体不明の穴へ入るときは、いつも胸が躍る。
脳内にジョーズのテーマが鳴り響く。
辺りに人影の無いことを確かめた後、素早く内部へ侵入する。
わーお…。
なんなんでしょうねー、この穴は…。
壁は一面のモルタル吹きつけで、岩盤の凹凸が感じ取れます…。
歩道トンネルとするにはぴったりだが、一台ずつならば車も通れるくらいのサイズ。
しかし、ちゃんとした覆工をしないで、工事関係者はどこへ消えてしまったのでしょうねー…。
出口が見えないのも、風が全くないのも、先を予感させますねー。
数十メートルほど進むと、壁には鋼鉄製のセントルが露出するようになる。
路面は通常の舗装とは少し違う、土にモ