2016/10/15 8:06 《現在地》
現在地 は、全長4.1kmの県道130号岩室神線の起点から約700m地点に架かる南平橋で和田川を渡った直後だ。
県道は和田川の左岸沿いを上流へ向けて進んでいく。
その最初のうちこそ対岸にさっきまで走っていた道の続きが見えていたが、こちらは徐々に上っていくため、すぐに木の緑に遮られて見えなくなった。
また、一応舗装はされているのだが、全く踏まれることのない轍以外の路面には土が乗り、緑が芽生えている。極めて交通量が少ないことと、路上清掃が行き届いていないことが分かる。
廃道というまでではないが、先行きは大いに不安視される。
道幅も非常に狭い。
路上の轍はいわゆる軽トラ幅なので、普通車だと相当窮屈だろう。
この先が分からない状況でこの道幅というのは、真っ当な神経の人ならば、車では入りたくないはず。
私も自転車だからいいけど、マイカーなら絶対ここは入らない。
橋からわずかに100m地点。県道としての良心みたいに思えた路肩のガードレールと、路面舗装が、同時に打ち切られた。
まだ道は続いているが、不安しかない。
うっわ! 寂しい道だな〜。
“険道マニア”としては、美味しい展開だと内心にやついているが、同時に“山チャリスト”としての自分は、山越えが達成できるのかどうかという不安に心を痛めている。
ここまではさておき、この先しばらくは事前情報が全くない区間でもある。
まったく月並みな感想だが、これで県道というのだから恐れ入る。
普通ならなんか理由を付けて道路管理者が封鎖していても不思議ではない感じの隘路だが、県道の証しが何もない代わりに封鎖もしないという、なかなか放任主義的な対応になっている。
8:08 《現在地》
橋から約150m、恐る恐る進んでいくと、小さな尾根に出た。
前方にごく浅い切り通しが見えると思うが、そこを通って尾根の裏へ進む道がある。
またそれとは別に、切り通しへ入らず左へ下りていく道が分岐している。
なんとなく右が正解っぽいと思ったが、目印も案内も何もないので、ちょっと悩む。
GPSで 現在地 を確認すると、地形図には描かれていない道を通って、地形図に破線で描かれている道へぶつかったというのが、現在の状況であるらしい。
もはや外見からはどちらが県道かを判断しかねるが、地形的にも、甲賀土