沼沢トンネル

沼沢トンネル

[1] 沼沢トンネル

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[2] ミニレポ第231回 福島県道237号小栗山宮下線 沼沢トンネルと旧道, , http://yamaiga.com/mini/231/main.html

【周辺地図(マピオン)】

奥会津の広大な山中に、ひときわ濃い青色の湖面を湛える沼沢(ぬまざわ)湖は、天然の流出河川を持たない神秘のカルデラ湖だ。

そしてこの湖畔を掠めながら、隣り合う三島町(みしままち)と金山町(かねやままち)の中心部間を結ぶ道が、全長約17.5kmの 一般県道237号小栗山宮下線 である。

もっとも、三島町と金山町を結ぶルートとしては、この地方の大動脈である国道252号が別にあるため、冬期間は一部区間が閉鎖される本県道は、沼沢湖を訪れる旅行者や、湖畔の沼沢集落住民が利用する、かなりローカルな道にすぎない。

だが、 この県道にある唯一のトンネルである 沼沢トンネルは、はじめて通る誰もが驚く特徴を持っている。

既にご存知の方は、この段階で「ああ確かに」と、モニタの向こうで頷いていることだろう。

そして、まだ知らなかった人は、このレポートで驚いて貰えると思う。

右図は、最新の地理院地図に描かれている沼沢トンネルの姿である。

この地図を見て、いかにも旧道がありそうだなと思った人はなかなかに鋭いが、今回の本題は旧道ではなく、あくまでも現道の沼沢トンネルだ。

繰り返しになるが、この沼沢トンネルには、初見の誰もがあっと驚くような珍しい特徴がある。

だが、いくらこの地図を穴が空くほど眺めたとしても、地図上の描かれ方だけで、このトンネルの驚きの全てを予期することは不可能である。

また、お馴染みの『平成16年度道路施設現況調書(国土交通省)』に、沼沢トンネルのデータは大略次のように記録されている。

ヌマザワトンネル 昭和53(1978)年度竣工 全長485m、幅4.5m、高さ4m

このデータ(およびここでは省略した原典にある全てのデータ)を見ても、やはり、このトンネルの驚きは予期できないであろう。

別に特別長いわけでも、短いわけでも、狭いわけでも、古いわけでもない、現代の普通のトンネルっぽいデータだと思う。

さてこれはミニレポなので、あまり勿体ぶらず、沼沢トンネルに登場していただこうと思う。

以下の現地レポートは、平成21(2009)年6月27日の“探索サイクリング”で、同県道を三島町宮下から沼沢湖方面へたどった際に、 沼沢トンネルと初遭遇したシーンである。

2009/6/27 13:20 《現在地》

ここは県道237号小栗山宮下線を、三島町役場近

[3] ミニレポ第231回 福島県道237号小栗山宮下線 沼沢トンネルと旧道, , http://yamaiga.com/mini/231/main2.html

2009/6/27 14:14 《現在地》

律儀にも旧道をもう一度通って、自転車を残していた東口へと戻ってきた。

これから、自身初体験となる沼沢トンネル内部探索を開始する。

私は、東西両坑口を先に見ることで、このトンネルが珍しい、 陸底部にある“突っ込みトンネル” であることを、入る前に知ったのである。

トンネルだけを旧道で迂回するという、オブローダーならではの奇妙な通行をしなければ、こんなことにはならなかっただろう。

改めて東口をまじまじと眺めてみたが、どう見ても平凡などこにでもあるトンネルだ。

このトンネルは内部には、“突っ込み勾配”だけでなく、“トンネル内分岐”の存在も予期されており、いわゆる変態要素を詰め込んだ“変T(unnel)”なのだが、外からはとてもそのようには見えない。

数十分ぶりに、再び東口から内部を覗く。

さっき見た、奥へ行くほど急な下り坂は、見間違えなどではなく、改めて見てもその通りだった。

そして、全長485mのトンネル内に1台でも車が入っている間は、常にものすごい反響音が聞こえているが、今は静まりかえっている。

出口を既に見ているし、そもそも現役の県道トンネルに対して抱く必要がない感覚なのだが、妙に薄暗い(点灯している照明の数が少ない)ことと相まって、地底へ下るトンネルならではの独特な心理的圧迫を強く感じた。トンネル好き(私)には堪らない、このトンネルの旨味であり涼味である。

今度はここで止まらず、このまま奥へ行くのであるが、内部についてさっそく気付いたことがある。

それは、地形図(地理院地図)に描かれている沼沢トンネルは直線なのに、実際は結構なカーブを抱えているということだ。

現役県道のトンネルの線形が、誰の目にも明らかに正しくない形で描かれたままとなっているのは珍しい。 (googlemapなど、私が確認した他のいくつかの地図も直線で描いており、曲線を反映したものは未発見)

さあ、驚きの地底小旅行へ旅立とう!

うわー!! これはガチの突っ込みトンネルだー!

入洞直後、下りの勾配が一段きつくなるとほぼ同時に、道は緩やかに右へ10度ほどカーブする。

そこを過ぎると、きつくなった後の下り勾配を維持したままに、直線区間が始まった。そしてその直線の果て、視界の最遠を占めていたのは、次のカーブではなく、勾配をプラス方向

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[4] この記事はSuikaWiki Worldに作成されました。 https://world.suikawiki.org/spots/24795567347433103

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