2008/7/2 8:54
ずみの窪隧道に、予想外の旧道を発見した我々は、その足で隣接する小雪なぎ隧道へ戻った。
すると、ここにも明らかに旧道と分かる入口があった。
これほどはっきり残っているのに、一度はスルーしていたのが恐ろしい。 テヘヘ…
照れ笑いとともに、旧道への進入を開始する。
平行する小雪なぎ隧道は約270m。旧道も距離はさほど変わらないだろう。
そもそも、これらの隧道は距離を短縮するために掘られたものではない。
あくまで、土砂崩れの危険度の高い場所を地下に迂回するためのものだ。
先ほどまでの劣悪な崩壊斜面にまみれた廃道とは異なり、今度は僅かながら車の轍も残っている。
路肩にはガードレールの支柱がずっと続いている。
昭和42年までの国道も、未舗装ではあるが、路幅に関してはそれなりに広かったようだ。
これは、意外であった。
ここまで続いていた車の轍の正体見たり、ハニーフラッシュ!
nagajis氏のコブシの意味は不明だが、前方には養蜂箱が無数に並んでいた。
もちろん、道一杯に生きたハチたちがぶんぶん飛び交っている。
…ここ、通るのか?
通るのか?
刺されたりしないのか?
きっと大丈夫。
彼らはただの蜜蜂さ。
こっそり横を通り抜ける分には、大丈夫だと思う。
そう言いながら、先を行く私の狡さ。
こういう場面では、後続の方が遙かに刺されるリスクが高いのである(笑)。
でも、nagajis氏はさすがに廃道に愛された男。
ここを無傷で通り過ぎてきた。
こ、 これは…。
この擁壁の四角い切り抜きは…。
内部は完全に埋まっており奥行きは確かめられなかったが、これもまた横坑の跡と思われる。
それにしても多い。
延長500m足らずのずみの窪隧道に2本、270mの小雪なぎ隧道にも1本である。
よほど工期に追われていたのでなければ、考えにくい横坑の多さだと思う。
そう… 実は工事を急がねばならぬ、特別な事情があった。
この道は、単なる国道の旧道というわけではなかったのだ。
まもなく、そのことを我々に気付かせる、ある決定的な場面が現れる。
初めに異変に気付いたのは、nagajis氏だった。
nagajis: なんや下にも道あらへんか?
?
あ、 あるか?
あるかなぁ?
もしあるとしたら、何の道だね?
あ。 ありますね。道。
下にもう一