安曇三ダム

安曇三ダム

[1] 安曇三ダム

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[2] 道路レポート 国道158号旧道 水殿ダム〜奈川渡ダム, , http://yamaiga.com/road/r158_midono/main.html

右図は、安曇三ダムと通称される梓川に連なる3つのダムを中心とした、松本市安曇地区(旧安曇村)のマップである。

3つのダムは、東京電力が昭和30年代以降に開発したもので、主に発電、次いで農業水利と洪水頂設に用いられている。

最も下流の稲核(いねこき)ダムから水殿ダムをへて奈川渡ダム、そしてその上流端である沢渡まで、水面高低差200mを付けながら、梓川には約15kmも湖が連続していることになる。

ダム有るところに、廃道あり。

このセオリーはこの場所でも生きている。

梓川の本流に平行する国道158号はもちろん、奈川渡で南に分かれる県道26号、そして前川渡で分かれる県道84号のいずれにも、当然のように水没を喫した廃道が存在する。

おいおい紹介していくことにもなるだろう。

だが、私にとってこの国道158号の梓川筋は、単に廃道を巡って終わりという、行きずりの場所ではない。

日本中の道の中でも、ここの現国道には殊更おおきな思い入れがある。

右の地図にも描かれているが、奈川渡ダムの周辺はとにかくもの凄いトンネル連続地帯になっていて、明かり区間よりもトンネルの占める距離の方が長いほどなのである。

そして、これらのトンネルが

…幼かった私の心に

…二度と治らぬ病を

…暗くて狭い隧道への飽くなき憧憬を

…植え付けてしまった。

旧安曇村内の国道158号関連のレポートとしては、最も松本寄りの 「猿なぎ洞門(橋場地区)」 を公開済である。

次は水殿ダムから奈川渡ダムまでの区間をお伝えしたいと思う。

いよいよ、我がオブ心の故郷、トンネル連続地帯にも掛かるレポートになるだろう。

これは、今回のレポート範囲のダムが出来る前の地図。

ちょうどこの地図が描かれた昭和28年に、従来は県道「松本船津線」であった梓川沿いの道が、二級国道158号「福井松本線」へ昇格したのであった。

地図を見ても分かるとおり、この区間には当時隧道はひとつも無かった。

そして、奈川渡付近では谷底を通っていた。

ここは明らかに奈川渡ダムによって水没しているであろうが、一方でその下流の水殿ダムは、必ずしも旧道に影響しなかったかも知れない。

地図を見る限り、水殿ダムから下流の稲核ダムにかけての道は、ダムが出来る以前からかなり高い山腹に付けられていたようだ。

続いて、現在の地形図を見てみよう。

今回

[3] 道路レポート 国道158号旧道 水殿ダム〜奈川渡ダム, , http://yamaiga.com/road/r158_midono/main2.html

2008/7/2 8:27 【現在地】

安曇三ダムが昭和40年代初頭に相次いで開通する以前の旧国道を求める旅は、まだ始まったばかり。

現国道には、チャリにとって危険の大きな11連の隧道群がある。

現在はその2本目、「ずみの窪隧道」の松本側坑口脇にいる。

ここに、初めて旧道の入口を疑わせる空き地を発見したのだ。

しかし目下の注目はそれよりも、空き地の一角の擁壁に現道の隧道とは交差する方向に口を開けている、この四角い穴である。

この四角い穴が不自然なのは、坑門?の作りの極端な粗雑さである。

なんかただ、擁壁に無理やり穴を刳り抜いただけに見える。

実際、断面などまったく処理されておらず、内部の木材が露出してしまっている。

普通に考えれば、これは一度作った擁壁を後から四角く刳り抜いたようである。

当然、土留めの擁壁にそんなことをすればどうなるのかは明らかで、支えを失った土砂がごいごいと崩れて、外まで溢れだしている。

一般の用に供する構造物としては、あまりに杜撰な工事に見えるが、問題は、 さらにこの奥があるということだ…。

壁の裏に、もう一つ坑門が…。

しかも、今度のものは隅の処理もきっちりしていて、本物の坑門ぽいぞ。

だけども。 だけれども!

なんか、これって… 廃隧道を狙うオブローダーを仕留めるための“落としワナ”なんじゃ?

首突っ込んだら、そこで上の大岩が落ちてきて頭をグシャとやられる予感が…。

まさかこの日本にそんなブラックなジョークが仕掛けられているとは思いたくないが…、冗談抜きで怖ええ。

ワナ… ではないらしい。

この怪しく針金の巻き付いた木材には、ほとんどテンションがかかっていなかった。

もっとも、だからといって上の岩が落ちてこないとは限らないが、ともかくワナの危機は解除された。

隙間は狭く、身体を捻り込むことは出来ない。

這い蹲って、頭とカメラだけを先行させてみた。

そして写された写真が、 …次。

うわー…

ちゃんと空洞があるよ… 隧道かよ。 マジで未発見隧道?

うう… 暗いな。 ライトライト。

頭を突っ込んじゃってるから、腰のライトが取れない。

「nagajisさん、悪りっスけどポシェットからライト出してもらえねスか。」

さんきゅ。

よし、 照射するぞ。

それは、本当に隧道だった!

だが、奥行きは10mくらいである。

先端部を

[7] 道路レポート 奈川渡ダムの謎の道, , http://yamaiga.com/road/nagawado/main5.html

2008/9/8 17:43

現在地は地形図に描かれている道から少し外れ、もっと高いところにいると思われる。

いずれにしても、ダムを支える側壁とでも言うべき コンクリートガチガチの山腹 は、かなり近づいているはずだ。

いったいこの遊歩道はどのようにして、ダムの駐車場を目指すのだろう。

スパルタンな鉄階段が終わると、久々に地に足の着いた道が現れた。

が、実際には、木製桟橋がことごとく崩れ落ちた跡だと思われる。

素直に遊歩道だと考えるにはさすがに狭すぎるし、この急斜面、いくら何でも手すりくらいはあっただろう。

倒木とは違う質感をもった木片も、辺りには散乱している。

自他共に認める“キノラー”である私にとって、廃道に育つキノコは特別な存在である。

廃道の養分を吸って育つキノコには、何かその道の情念チックなものが宿っているようにさえ思う。

まるで何かを訴えかけてくるかのような、異様なデカキノコである。

ひょろ長い姿は端正といっても良いだろうが、大きすぎてグロテスクになっている。

私にしては珍しく、このキノコは破壊しなかった。

や、 やべーな…。

桟橋が無くなっている状態でここを進めというのは、スパルタにも程がある。

それでも何となく進めてしまいそうに見えるのは地面に土があるからだが、この土というのもだいぶ信用のならないものだ。

裸の岩の上に薄く落ち葉が乗っているだけでも、土があるように見えてしまうのだから。

どうしようか…。

ここまで来たからには、ぜひ突破したいが……。

とりあえず、いけるところまで前進してみることにする。

実は目指すべき地点もはっきりしないのであるが…。

振り返ってみても、私が踏んだ痕跡がうっすら残っているだけで、道らしいものは皆無だ。

あまりの状況に、焦り始める。

このままにっちもさっちもいかないような場所に入っちゃったらどうしよう。

前方が、嫌に明るい。

そこには、巨大なダムの堤体と、その向こうにある夕焼け色の湖面が見えた。

この明るさは、むしろ嫌な予感がする。

オブローダーとしては、ダムから丸見えのような場所には出たくないというのが一つ。

そしてもう一つは、土があり岩があるという本来の斜面に較べ、人工的な壁はいかんともし難いという、先行きへの不安である。

やや登りながらも水平移動を意識しながら進んでいくと、小さな尾根に

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[8] この記事はSuikaWiki Worldに作成されました。 に最終更新されました。 https://world.suikawiki.org/spots/24343926422717055

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