【周辺図(マピオン)】
我が国の国道の中には、海上区間を有する路線(海上国道)がいくつかある。
海上区間とは、国道の路線の途中にある文字通り海上の区間で、かつ架橋されていないものをいう。
もちろん車で走行する事は出来ないので、渡船施設と一体となって交通路としての機能を発揮することが期待されている(或いは将来の架橋を目論んでいる)のであるが、本州と北海道の間には3本の国道が海上国道として存在する。
そのうちの1本は国道280号で、起点の青森県青森市からおおよそ65km走った外ヶ浜町に本州側の陸路の終点があり、そこからおおよそ35kmの海上区間を経て、北海道の福島町に上陸。道内では全線が国道228号ほかの国道と重複しつつ、おおよそ70kmで函館市の終点に到達する。バイパスを除けば約135kmの陸路と、38kmの海路からなる国道である。
(ちなみに残りの2本の海上国道は国道279号と338号で、共に青森県大間町と北海道函館市の間が海上区間(重複)である。)
そして、津軽半島の外ヶ浜町で国道280号の本州区間は終わるのだが、この後を継ぐように津軽半島の残りを半周するのが、国道339号である。
こちらは国道の中でも特に酷道好きの人には、おそらく最も有名な路線番号である。“階段国道”といえば、おそらく西日本にお住まいの方も聞いたことくらいはあるだろう。
今回のレポートは、外ヶ浜町にある国道280号と339号の交差点である。
交差点なんて何が面白いのかと思われるかも知れないが、これがなかなかに印象的な風景なので、ぜひ紹介したい。
2014/11/11 10;53
これが国道280号と339号の交差点に立つおにぎり!
普段目にするものよりも高い支柱に取り付けられた、2枚の色が違うおにぎり。
上段は国道339号、下段は国道280号。
色が違うだけでなく、文字の配置や字体も微妙に違っている。
同じ道路標識ではあるのだが、製造・設置された時期が異なるものと思われる。
ちなみに、国道339号の路線指定は昭和50年で、国道280号はそれよりも古い昭和45年である。
そしてこの2枚のおにぎりに特段の哀愁を帯びさせているのが、それぞれの下に取り付けられた、色褪せきった補助標識である。
国道339号には右向きの矢印、国道280号には左向きの矢印が見て取れる。
これらの標