2015/4/18 12:43 【現在地】
最初に下側の坑門を見た時点で、これをループ道路だと気づける人はまずいないだろう。
第二城山隧道 という正式名称をもつ、しかし現地には何らその名前を伝えるものが無い長さたった13mのトンネルをくぐった先で、初めてそれと気づくのである。
私は今回、情報提供を受けてここへ来ているので、さすがにループであることを知っていたのだが、それと知らずに近付いていたらと思うと口惜しい。
だがしかし、私が情報提供を受けずにこの場所へ“ありつく”可能性は、極めて低かったとも思う。
なにせ、このループは私が普段利用している地理院地図や市販の道路地図には描かれておらず、せいぜいグーグルマップをはじめとする極めて大縮尺なスケールがある地図で確認出来る程度であるうえ、この部分をそれほどの大縮尺で見る動機付けが思い付かないのである。
これはやっぱり、 吉川さん ありがとうと言うよりないだろう。
それにしても、 コンパクトなループだ。
今までこんなに旋回半径が小さなループを見た憶えが無い。
横須賀市の“のの字橋”もかなり小さいが、それでも内側にミニ公園が入るくらいはあるし、現在は旧道になってしまった 七里岩ループ もさすがに2車線道路だけあってこれよりは大きい。今まで私が見た最小は神奈川県三浦市の町道にあるものだが、ここはさらに小さいと思うので、私の中では歴代最小ループ道路である。(歩道及び公道ではないものは除く)。
また道路の線形は、ループはループであるが、かなり渦巻きに近い形のループである。
そのことも、旋回半径を非常に小さくしている原因である。
このように、後述する“古さ”を含めて相当に奇抜かつ希少なループ道路であるが、それが何の因果か 東名高速の下に隠れている。
(東名の工事がループの成因ではないかと考えたくなる立地だが、そうではないことを確認している。後述する。)
今までマイナーな存在であったのも、ここが市道(元は町道)というマイナーな道路であること以上に、東名の存在によって並み縮尺の地図には描かれなかったことが大きいだろう。
非常に激しく登るループ道路の終盤では、頭上にある東名高速との余裕がなくなり、最後の最後で頭をつかえそうになっている。
トンネル直前のこの風景 と見較べれば、ループ道路でどれだけ強引に高度を稼ぎ出して