鋸山は、千葉県鋸南町にある標高329mの山であり、県内外から多くの観光客が押し寄せている。
日本一を誇る日本寺大仏をはじめ、百尺観音、千五百羅漢、山頂の地獄のぞき、
など観光名所の多い鋸山の、山頂付近へのアクセス道路として建設されたのが、
鋸山開発が管理している鋸山登山自動車道である。
この道路を使えば、容易に山頂付近まで車で行けることもあって、利便性は非常に高いが、
鋸山へのルートは他にもいくつか存在する。
ひとつは、鋸山ロープウェーを使う方法。料金は往復900円と有料道路と大差ないが、
ロープウェーから東京湾をはじめとする景色を眺められる点は、有料道路よりポイント高い。
ふたつめは、無料の鋸山観光自動車道を使って、大仏前まで車で行き、
そこから歩いて観光する方法。ほかにも麓から登山する方法もある。
無料の鋸山観光自動車道を使えば、その分安く行くことができるが、
頂上まで結構歩かなければならない。しかし、有料の鋸山登山自動車道を使って頂上付近に行っても、
大仏を見たり山頂にいったりすれば、歩く距離はそう変わらないことを考えると、
ゆっくり歩いて鋸山を楽しむ人は、無料の鋸山観光自動車道のほうがいいのかもしれない。
今回は国道127号線から、頂上付近の無料駐車場までの往路のレポを書くことにする。
保田の集落から、国道127号線を富津市方向に走らせると、富津市との境の手前に鋸山登山自動車道の入口がある。
入口にはプレハブ小屋のような料金所があり、ここで往復料金を支払って登っていくことになる。
料金所を過ぎると、左カーブしながらいきなり結構な勾配の上り坂となる。
頂上付近の駐車場まで、この後はひたすら勾配のある上り坂が延々と続いていくことになるのだが、
最初のヘアピンカーブを過ぎると、この有料道路唯一のトンネルが見えてきた。
驚いたことに、トンネルは手掘りであった。扁額もなにもない、無名のトンネルであるが、趣はなかなかのものであった。
料金所を過ぎたあたり
唯一のトンネルは、手掘りであった
トンネルを越えてさらに登っていくと、やがて道路の両脇が一気にひらけ、見晴らしがよくなった。
いくつかのヘアピンを越えてさらに進むと、大仏口が見えてくる。
ここからも日本寺に入ることができ、日本寺大仏に行きやすい。大仏口前には、駐車場もある。