きみまち坂トンネル

きみまち坂トンネル

[1] きみまち坂トンネル

Webページ

[2] 隧道レポート, , http://yamaiga.com/tunnel/kotunagi_2.html

明治34年の竣工。昭和46年新線の開通により廃止された、およそ3.9kmの旧線が、奥羽本線二ツ井・前山間に存在する。

ここを、二ツ井駅側から探索開始。

景勝きみまち坂をかつて貫いていた2本の隧道のうち、一本を通過。

しかし一本は発見できず、多分消滅したものと考えた。

残る区間は約半分、そこにもかつて2本の隧道が存在していたとされる。

はたして、その探索の行方は。

前回の続きである。

結局発見できなかった第三小繋隧道の失われただろう前山側坑門は、この写真の範囲内のどこかにあったはずなのだが…。

ちなみに、左の道が旧国道(現在は県道)で、右のトンネルは現国道のきみまち坂トンネルだ。

こうやって見ると、旧国道脇の法面はかなり削られた形跡があり、旧国道の拡幅が近年のことであるとしたら、隧道は丸ごと削り取られたのかも知れない。

悔しいが、色々な想像が働くのみで、これ以上の現地調査からは何も得られそうに無かったので、次に進むことにした。

(この写真、国道7号線の真ん中に立って撮影しているが、真似しないように。)

きみまち坂を越えたそこは小繋集落といい、今回の隧道群の名称にもなっている。

道路的には国道7号線と、主要地方道3号線の分岐点になっており、昼夜を問わず通行量の多い場所だ。

そしてまた、最近は道の駅『二ツ井』がオープンし、白神山地のメジャー化と相俟って、賑わいを見せている。

この道の駅の広い駐車場の裏側に、現在の線路が走っている。

直線に敷かれた線路の先には、長い長い太平トンネル(延長約3km)が巨大な複線断面を開けており、どっしりとした太平山を貫いていく。

直前の(鉄道用)きみまち坂トンネルも長大(約1km)であり、この現在線のもたらす時間的な効果は相当に大きいと思われる。

県内の鉄道の路線の付け替えでは、以前紹介済みの矢立峠の前後の区間についで、二番目に大きな工事といえるだろう。

現役当時の詳細な地図を持ち合わせておらず、この先の探索は半ば、宝探しとなった。

小繋の集落内をしばし彷徨った後、やっと、旧線と思われる敷地を、国道からは100mほど山側に入った場所に発見し、接近を試みた。

そこは、ある私企業の敷地を通らねば行けない場所であり、(或いは写真に写る自動車学校の敷地を通らねばたどり着けぬ)詳細は伏せるが、先ほどの道の駅裏の線

[3] 隧道レポート, , http://yamaiga.com/tunnel/kotunagi.html

今回紹介する区間で、県内に残る奥羽本線の廃トンネルは打ち止めだ。

奥羽本線二ツ井〜前山間は、全国的にも有名になった恋文コンテストの舞台きみまち坂を通過する区間だ。

白神山地の南端が米代の流れを湾曲し、深い淵に切り立った岩肌が洗われる。

崖沿いに開削された狭い国道7号線と、寄り添って走る単線の線路。

ゆったりと流れる米代と、その畔に連なる車の群れ。

その眺めは、もうない。

国道は昭和54年バイパス化、かつての国道は県道に降格となった。

そして、奥羽本線の鉄路は、さらに遡ること8年、昭和46年には長大なトンネルを供する現線に切り替えられている。

発生した旧線は、総延長3.9km、4本の隧道を有する、長大なものだった。

当レポートはその痕跡を辿りつつ、二ツ井から前山方向へと進行する。

2003年4月10日、午前8時30分。

この日は、奥羽本線の廃隧道を一挙に攻略する目的で、能代市富根で輪行を解いた。

間も無く富根の廃隧道を攻略し、続いてのターゲットとなったのが、このきみまち坂に眠る小繋廃隧道群だ。

天候は快晴であり、4月は廃線探訪には最も適した時期である。

未知を暴くことへの興奮は、既に最高潮に達していた。

テンションの高い状態だ。

写真は、二ツ井市街地を貫流する米代川の畔から、これから挑むきみまち坂方面を望んだものだ。

正面にある山がきみまち坂で、手前に写る水色の6連ポニートラス橋は、旧国道7号線、現一般県道322号線の琴音橋である。

右端には雪解けを水を集め、濁流のように増水した米代の灰色の水面も見える。

藤琴川に架かる琴音橋の袂である。

かつては国道であったが、この橋と、この先のトンネルの狭隘、および老朽化がバイパス化の主要因であった。

琴音橋が始めて架橋されたのは、明治17年のことである。

それ以前は橋がなく、渡し舟に頼っていたという。

現在のトラス橋が架設されたのは、昭和27年のことである。

この素敵な橋名が、誰によって、どのような経緯で決定されたものなのかは、気になるところである。

琴音橋からきみまち坂へ…

よくは分からないが、地名としては最高のレベルだろう。

一つ前の写真にも写っているのだが、路上に設置されているこの標識も、年代を感じさせる。

はたして、左側にはどのような標識が設置されていたのだろうかと

[4] 奥羽本線旧線(前山〜二ツ井間) - 失われた鉄道 - 秋田各駅停車の旅, , http://www7a.biglobe.ne.jp/~akitetu/lost/l_ouu/

開業当初は太平山を南側に迂回する形で国道7号線沿いに敷設されていました。その後、前山〜富根間の複線化の際、曲線改良と短絡化による時間短縮を目的に太平山に太平トンネルときみまち坂トンネルが新設され、この区間は直線化されました。これにより旧線は放棄されました。旧線は4つのトンネルがあり、現在でもその姿をとどめています。

路線概要

履歴

[6] この記事はSuikaWiki Worldに作成されました。 に最終更新されました。 https://world.suikawiki.org/spots/22776855933402359

メモ