小又林道

小又林道

[1] 真室川森林軌道小又林道 (こまたりんどう) , 真室川森林軌道小又線 (まむろがわしんりんきどうこまたせん)

Webページ

[2] 隧道レポート, , http://yamaiga.com/tunnel/komata.html

私の住む秋田市の東半分は、太平山を頂点とする深い山岳に支配されている。

そしてそこには、隅々まで林道が張り巡らされている。

まだ少年だった私が、チャリの面白さと林道の奥深くへと分け入る興奮を覚えたのは、これらの林道のおかげであり、その意味で我が山チャリ発祥の地といってよい。

今回の舞台、上新城は小又沢上流に伸びる小又林道も、それら若き日の旅の一ページを、いや、それ以上を彩った思い出の道である。

しかし、次第に行動範囲が広がるにつれ、地元の山々である太平山地から、他へと興味が移って行ったのも自然な流れだっただろう。

そして、初めての山チャリから10年目の秋。

再びこの地に私の目を向けさせる、衝撃の情報がもたらされた。

情報提供者は、FTDティーさん。

以下に、その衝撃的なメールの一部を抜粋して紹介させていただきたい。

上新城のトンネル(廃モノ含む)が3つほど紹介されてますよね!

私、上新城に大親友がいまして、よく山にも入ったりしてるんですけど、その友人の情報によると、まだ見ぬトンネルが上新城に存在するという話なんすよ!

場所は小又大滝付近、滝の上の林道の対岸から、滝の下に抜けるトンネルらしいです。

友人も偶然発見したらしく驚いてました。

林道は知っての通り封鎖されてますが、ぜひ山チャでレポートしていただきたい!

小又大滝は、私にとっては『なつかしい』という気持にさせる、そんな場所になっていた。

もう、かれこれ5年以上は近付いていない。

しかし、通算するともう4回は探索している。

もちろん、隧道があるというのは初耳であり、これまではただ、林道探索のついでに滝も鑑賞したという程度だ。

それでも、隧道の存在は、俄かには信じがたい。

…いや。

信じがたいというのは嘘で、何か引っかかるものは、たしかにあった。

そうだった、思い出した。

かつて滝を見たとき、「あそこにはどうやっていくのだろうか?」と不思議に思った場所があったのだ。

もう、すっかりとそんな事は忘れていたし、まさか隧道があるなどとは思いもよらなかった。

無論、私の記憶に在る“アノ場所”と、今回の隧道が関連する物なのかは、分からない。

ただ、猛烈に興奮した。

もう、これはすぐにでも探索するしか無いと思った。

そして、情報をご提供頂いた次の休みに、早速行動を起したのであ

[3] 隧道レポート, , http://yamaiga.com/tunnel/komata_2.html

自身の山チャリ発祥の山中に、未だ見ぬ隧道がねむるという。

これまで幾つものアツイ隧道を発見せしめてきた太平山地に、いままたひとつ新しい冒険が口を開けたというのか!

雨降り止まぬ小又沢源流部。

戦いは、いよいよ佳境に。

諸車通行止めとなっている小又林道は、大粒の雨が落ちる危険な天候。

背後の平野部の空はかすかに明るさを取り戻しつつあったが、目指す山中は未だ黒い雲の下にあった。

カッパの下の体もじっとりと濡れ始め、嫌なムード。

一旦道は下りに転ずる。

急なくだりで瞬く間に小又沢の谷底に近付く。

そこには砂防ダムとしてはかなり大規模な小又沢砂防ダムがある。

ダム上部は流れ込む小又沢と雨垂沢の落合で、盆地状の地形になっている。

以前はここにも集落があったのでは無いかと、そう感じさせる地形である。

ダムを越えると、再び林道は登りとなる。

そして、いくらも行かないうちに道は二手に分かれる。

どちらも既に攻略済みの道だが、久々に来たので新鮮な感じもする。

左が、雨垂沢林道。

右が本線、小又林道だ。

ちなみに、写真にも写る小さな立て札には手書き文字で「秋田小又林道」と記されていた。

これは、河辺町にある「和田小又林道」と区別する為かもしれない。

右に曲がり本線を進むと、間も無く2本の橋で雨垂沢と小又沢を渡る。

そして、ここから九十九折の登りが始まる。

昔はかなりきついと思ったものだが、今にしてみると、むしろ心地よいくらいの登りである。

それに、所々新しい砂利が敷き詰められ、道幅も広めにとられていて走りやすい。

普段余り美しいとは感じない植林された杉林も、十分に生長したこの森では存在感がある。

それに、雨をフィルターにした朝日が淡い光を落す森は、幻想的で美しい。

心底、来て良かったと思える景色だ。

やや小ぶりだが、赤みを増しつつある…。

そう。

これが、今週のマムシ草である。

以前当サイトの掲示板で一度話題になって以来、何となく気になる存在となったマムシ草だが。

思えば、それ以来、一旅に一本の割合で規則的に発見されている。

なぜか二本以上という事は無く、一本ずつの発見である。

それに、出会うたびに徐々に赤みを増しつつあるが、これは単純に季節が進んでいるということか。

…群生している場所って、あるのだろうか?

分岐点から

[4] 晩秋・小又大滝 | かえりみち - 楽天ブログ, , http://plaza.rakuten.co.jp/minato4649/diary/200611250000/

秋田市北東部の山中に上新城という集落がある。

「小又(おまた)」「白山(しらやま)」「湯の里(ゆのさと)」「道川(みちかわ)」といった独特の地形を要している上新城。

今日は山岳部の今年の山おさめということで「小又大滝」に入ることになった。

参加者は顧問二名となんでも屋・クォーツ - 楽天ブログ(Blog)のike氏。

この滝を見に行くまでは歩いていかなくてはならない。

林道は産廃不法投棄防止のためにバリケードが張られている。

↑道中にある秋田市合併記念の碑

↑小又林道本線

ここで雨垂林道と分岐する。

↑雨垂沢橋

↑林道にある看板

誰も来ない駐車場は荒れ放題。

この先のくだりが急であり、困難を要するぬかるんだ道である。

ガレていたりぬかるんでいたり、渡渉あり、枝あり、落石あり。

もう散々であった。

それをクリアするとやっと、小又大滝が姿を現した。

おおっ!!!!(・。・)

なんという迫力だろう。ここは秋田市内か・・・・・。

苦労した者だけが味わえる喜び。

↑滝を上から眺める。

↑滝の背後にある坑道

↑遠くから小又大滝

うーん。ここはこれでいいのか。

こんなとこを紹介したら一躍観光地になってしまう。

まーそれはないことだが。

穴場を越した秋田市の秘境。

誰も訪れない山の中の小又川源流部にダイナミックに落ちる滝。

あー哀愁。

しかし、この後我々はくまさん(・。・)を見てしまう。四つんばいになって崖を登ってく可愛らしい姿。

うーん。はじめてみたな・・・熊なんて。

(まーこの感動と興奮と恐怖はike氏の日記で。。)

あー日が暮れていく。

この光景は数年前もこの地で見たような・・・・w

(詳細はここで!)

うー充実した一日だった・・・・

[5] 廃線レポート 真室川森林鉄道 高坂ダム周辺区間, , http://yamaiga.com/rail/oosawagawa/main.html

このほか、レポート化していない探索も多少あるが、基本的に真室川林鉄に対する私の印象は、東北の他の多くの森林鉄道と同じく、比較的穏やかな地形を舞台に活躍した路線である。

だが、この写真のシーンを知っていたならば、印象は少し変わっていたはずだ。

こんな場面が真室川林鉄にあったのか。

これはどこなのか。果たして今も遺構はあるだろうか。この規模である。道路になったり、ダムに沈んだりしていなければ、十分に残っているはずだが…。

ならば、こんな凄まじい絶壁の風景と共に、 まだ見ぬ隧道が2本も存在することになるのである!

私が最後に真室川林鉄の探索をしたのは2006年であり、だいぶ時間は空いてしまったが、再訪する必要があると考えたのは、写真に気付いた2013年春のことだった。

【周辺図(マピオン)】

同じ写真を見て興奮していた人物は、もちろん私だけでは無かった。

そして、私よりも素早く行動を起こした人物がいた。

この時のメールのやり取りをきっかけに、以後何度も貴重な情報を提供してくださることになる尾花沢市在住の 酒井氏 もその一人である。

以下に同氏から2013年5月に戴いたメールの一部を転載する。

早速情報ですが、山形県ホームページ近代化産業遺産真室川森林鉄道の6番目の写真(隧道と隧道の間を運材車とDLが走行)が気になり、地形図から高坂ダム付近に在るのではないかと思い、雪解け直後に現地にて隧道があるのを確認しました。 雪解け直後は遠目での確認だったので、間近で写真を撮りたいと思い、本日ダム見学ということで高坂ダム管理事務所の許可を得て職員の方と同行し、ダムすぐ下流の橋の上から撮ることができました。内、1枚写真を添付いたします。

添付されていた画像は携帯で撮影されたものか、サイズが小さく鮮明では無かったが、確かに白黒写真と同じ地形の場所は現存していて、さらに隧道が口を開けていることが見て取れた。

加えて、 「現場は高坂ダムすぐ下流」 という、極めて有力な情報!! これで探索の決行が決まった。

…というような流れで探索へ向かったのであるが、その本編を開始する前に、舞台の説明をしておこう。

幸い、最近になって「 近代化遺産 国有林森林鉄道全データ(東北編) 」のような優れた資料が入手出来るようになったので、過去のレポートよりも正確に概要を説明することが出来る。

履歴

[11] この記事はSuikaWiki Worldに作成されました。 に最終更新されました。 https://world.suikawiki.org/spots/22776855933276030

メモ