堂川隧道

堂川隧道

[1] 小阿仁森林鉄道堂川隧道

40.0722917923239 140.304379463196

Webページ

[2] ミニレポ第138回 小阿仁森林鉄道 堂川隧道 <前編>, , http://yamaiga.com/koneta/koneta_138.html

小阿仁林鉄は、小阿仁川とその支流に路線網を敷く、本線全長43kmに及ぶ森林鉄道である。

この路線は大正後期に上流部の開通をみて以来、徐々に下流方向へ路線を延ばすという、多くの林鉄とは逆方向の延伸を重ねた。

これまで「山さ行がねが」および「日本の廃道」においては、小阿仁林鉄とその支線に関して7本のレポートを掲載した。(右の地図はクリッカブルマップになっています)

それらはいずれも下流部と上流部に属するもので、中流部に関しては探索自体をしていなかった。

そのわけは、中流部の地形がかなり穏やかで、並行する国道から全容を把握できると感じていた為である。

しかし今回(といってもレポート執筆時点からみれば10ヶ月も前の話だが)、このエリアに詳しいミリンダ細田氏が、住民からの地道な聞き込みの結果、この中流域に隧道を発見したというのである!

その場所は上小阿仁村堂川地区で、これを含む福舘〜根田間延伸は昭和13年である。廃止は昭和42年頃だ。

従来、隧道のような “おもしろいもの” は何も無いだろう考えられていた小阿仁林鉄中間部。

そこでの隧道発見の報を受け、私は細田氏の案内を頼りに現地へと向かった。

小阿仁林鉄の中間部は、左図にみられるとおり、小阿仁川の広い河谷の端の山麓線に沿って通行している。

平坦な部分はそれ以前から宅地や農地となっており、林鉄は敢えて利用度の低い土地を選んで安価に作られていたことを示している。

この一帯に戦前まで自動車道はほとんど無く、林鉄が生活の足ともなっていたのであるが、その後に作られた現在の道路網は、斜面の狭隘地に作られた軌道跡を利用することなく、平坦な川縁に開通した。

よって、林鉄跡はかなりの部分で現存している。

細田氏によれば、右図で示した位置に隧道があったという。

確かにこの地点、国道からだと小さな山の陰になって遠望が効かない。

2007/12/7 14:54 【現在地】

まずは現地へ近づく途中に撮影した、小阿仁林鉄中流エリアの象徴的な風景をご覧頂こう。

右の写真は国道285号から撮影したものだが、雪に埋もれた水田の向こう、山の裾に沿って真っ直ぐ続くラインが見えると思う。

これが、小阿仁林鉄である。

現在は藪に埋もれた廃道状態なのだが、いままで私が余り興味をそそられなかったのが分かると思う(笑)。

いくら全長43km

[3] ミニレポ第138回 小阿仁森林鉄道 堂川隧道 <前編>, , http://yamaiga.com/koneta/koneta_138_2.html

2007/12/7 15:12

我々が切り通しとなった「堂川一号隧道」の探索から「2号隧道」南口前に戻ると、ちょうどそこに一人の老婆が通りかかった。

堂川の住人であろう。

まずは細田氏が接触。

LAWSONで鍛えた私を凌駕する、NI●SAN流対人話術を備えた彼が、この地に隠されてきた2本の林鉄隧道について、老婆の持つ全ての情報を引き出そうと試みる。

私が話の輪に入るのは、少し後からだ。

話に油が乗りだしたと判断したら、そこから参入するのである。

最初から二人攻めというのは、相手に圧迫感を与えかねないからだ。

二人の様子をやや距離を取って観察。

さすがは林鉄情報だ。食いつきが早い。

すぐさま話が乗りだしたようだ。

他の地域ではどうだか分からないが、林鉄が40年前まで至る所に通っていた秋田県北部地域では、50才以上の住人の大半が林鉄を生で体験している。

しかも、林鉄についてはほとんどの人が良い思い出と捉えているようで、我々のような若輩者が林鉄を調べていると知ると、とても好意的に情報を提供してくれる。

だから、このような情報収集によって新たな発見がもたらされるケースは、非常に多い。

老婆が指差した先には、前回細田氏が一人で来たときには見つけられなかった重要な遺構が、早くもその姿を現していた。

当初は、完全に埋め戻されてしまったと考えられていた2号隧道の南口だが、意外な位置にその痕跡を留めていたのだ。

左の写真に写っている坑門の一部は、右写真で示したとおりの位置にある。

坑口を埋め戻す際に、上にある墓場への道を兼ねるように土を盛ったのだろう。

その結果、この坂道の法面に僅かだが、坑口の上端部が露出している。

おそらくこれは、老婆の情報無しでは気付けなかった。

これが、地上へ残された2号隧道南口唯一の痕跡だ。

坑門の上端部分だが、まるで土留めを補強するかのように、廃レールの格子が取り付けられていた。

だが、その正体については心当たりがある。

埋め戻される前の隧道を、この廃レールの格子が塞いでいたのではないか。

未舗装の路盤を剥がして1mも掘り下げれば、おそらく坑口が露出することだろう。

さすがに「それをやらせてくれ」とは言い出さなかったが…。

草にほとんど隠されながらも、坑門工の上端には笠石の出っぱりが見て取れた。

前回紹介した1号隧道南

履歴

[4] この記事はSuikaWiki Worldに作成されました。 に最終更新されました。 https://world.suikawiki.org/spots/22776855933232085

メモ