鳥海山ろく線(ちょうかいさんろくせん)とは、秋田県由利本荘市の羽後本荘駅から同市の矢島駅に至る由利高原鉄道が運営する鉄道路線。日本国有鉄道(国鉄)の特定地方交通線であった矢島線(やしません)を引き継いだ路線である。全線が由利本荘市内を通る。
路線データ[編集]
管轄(事業種別):由利高原鉄道(第一種鉄道事業者)
区間(営業キロ):羽後本荘 - 矢島 23.0km
軌間:1067mm
最高速度:65km/h
駅数:12駅(起終点駅含む)
複線区間:なし(全線単線)
電化区間:なし(全線非電化)
閉塞方式:スタフ閉塞式(羽後本荘 - 前郷間)、タブレット方式(前郷 - 矢島間)
運行形態[編集]
ワンマン運転の各駅停車が線内折り返しで1日14往復運行されている。区間運転はなく、全列車が全区間運転である。前郷駅にて閉塞方式が変わるため、同駅発着の際にタブレット交換が行われている。
国鉄時代は現在と異なり、矢島駅での夜間滞泊はなかった。
設備[編集]
駅等に切符の自動販売機はなく、有人駅での発券は全て出札窓口で行っている。
歴史[編集]
改正鉄道敷設法別表第13号の「秋田県本荘ヨリ矢島ヲ経テ院内ニ至ル鉄道」の一部であり、横荘鉄道が1922年に開業した路線を1937年に買収・国有化し、延長したものである。
横荘鉄道は、横手と本荘を連絡するため、横手と羽後本荘からそれぞれ路線を延ばしたが、鉄道敷設法の予定線と重なる羽後本荘からの路線(西線)のみが買収の対象となった。買収の対象とならなかった東線(横手 - 老方間)は、雄勝鉄道、羽後交通(横荘線)を経て1971年に廃止されている。
矢島線は、1980年の国鉄再建法施行により第1次特定地方交通線に指定され、1982年1月には対策協議会が開始される。臨時列車の試行等を行なったものの輸送密度は伸びず一時はバス転換の方針に固まりつつあった。1984年になって弘南鉄道が矢島線引受を表明したことから地元での鉄道存続に方針が変わり、7月の対策協議会で第三セクター化を正式決定。1985年に由利高原鉄道に転換された。
1915年(大正4年)1月13日横手鉄道に対し鉄道免許状下付(平鹿郡横手町-由利郡本荘町間)[1]
1922年(大正11年)8月1日 横荘鉄道が西線として羽後本荘 - 前郷間 (11.6km) を開業。羽後本荘駅・薬師堂停留場・玉ノ池