今回の物件は、このあたり。 →【周辺地図(マピオン)】
のんびり地図を眺めていたら、鎌倉市の西の外れあたりに小さな小さな隧道の記号を発見。
地図を思いっきり拡大しないと表示されなかった。
まあ、小さいだけで特に何かありそうってわけじゃないけど、この辺りを探索するついでに、見てみることにした。
隧道が描かれていたのは、鎌倉市の西縁に沿って大船駅付近(山崎)と江の島付近(腰越)を結んでいる神奈川県道304号「腰越大船線」沿いで、この道が西鎌倉地区がある丘陵地帯を乗り越える小さな峠道の途中だった。
地名表記でいえば、鎌倉市手広2丁目地内である。
では、まいろう。
2008/6/27 11:35 【現在地】
県道32号の手広交差点を右折し、県道304号を腰越方面に向かう。
おおよそ600mで道は徐々に上りはじめ、本格的な坂道を前にしてこの風景を迎える。
左に見えるのが県道304号、右に分岐しているのは青蓮寺の表参道である。
車止めの奥にある立派な山門が、平安初期の開基を伝える同寺の由緒と格式を物語っている。
近隣では鎖大師という名の方が有名で、門前にあるバス停の名前も鎖大師である。
これは鎖の仕掛けで膝が屈伸するようにしつらえられた、ご本尊である仏像の名に由来するらしい。
それはそうとして…
もう私が求める“ブツ”も、見えてるっぽい……。
県道は青蓮寺の境内の外周に沿って緩やかにカーブしながら上っていく。
地形的に見れば本来この場所は、寺の裏山の山腹であったはずで、県道がそこを大胆に切り開いていることが見て取れた。
その副作用で、県道の山側の法面は都会ではあまり見られないくらいの切り立ち方も見せていた。
また、その壁に吹き付けられたコンクリートの苔むした風合いから、それが決して最近の工事ではないという事も感じられた。
私が地図に見つけた1本の小隧道はこの長く高い法面の途中に、これ以上なく“ぽっかり”という表現がぴったりな感じで、口を開けていた。
ぽっかり。→
地図で見ていて予想してはいたが、案の定、それはとても短い隧道であった。
正面に立ったこの段階でもう、この隧道の全貌を把握。
あとは向こう側の坑口を見れば、この隧道の外形については“完全解明”である。
しかし、この坑門はなかなか面白い形をしている。
最大の特徴は、トンネルの軸線が坑門平面の直角方