2016/10/15 8:25 《現在地》
起点から終点までの全長が4.1kmと公称されている県道130号、現在起点から1.6km付近まで進んでいる。
直前には、この県道にとってはおそらく最大の障害物で、越えねばならない絶対的な線である新名神高速道路を、想定外に巨大なアーチカルバートで、あまり迂回することなく越えることが出来た。
今は再び側道を経由して、尾根の上に取り残されているであろう“県道の続き”へと近づいている最中だ。
ここは無理矢理な急坂なので、自転車だと一瞬で息が上がる。
坂を上りきると、新名神の路面よりも少しだけ高い、見覚えのある高さになった。
そして、ちょうど側道が終わる地点には期待通り、先の県道の続きと見られる道が、南側の山中へ入っていこうとする姿を見つけた。
結局、幅50mほどの新名神を横断するために、激しいアップダウンのある側道を含む、約300mの迂回を要した。
しかし、一応は県道を通しで通行できるように道が用意されていることが確認されたのは、興味深い収穫だと言えるだろう。
こんなんでも一応は県道だから無下には出来ないのだと、そう思いたい。
さて、ここからが後半戦と言ったところか。
距離のうえではまだ半分には達していないが、気分の上ではもうそんな感じだ。
この先の山越え区間も、事前情報の全くなかった区間である。
しかも、最新の地理院地図では途中で道が途切れている。それが大きな不安材料であった。
まあ、実際に行ってみなければ始まらないな。行こう!
あら〜。良い感じ。
新名神にぶつかるまでに走っていた尾根道の続きということが感じられる、しっとりとした気持ちの良い山道だ。
静かで、風通しが良くて、勾配も緩やかで、木漏れ日があって、MTBで走るには理想的な快走路である。
道から見て左の低いところにため池があり、太陽を反射する水面が明るくきらめいているのも、景色の良いアクセントだった。
8:30 《現在地》
側道を出発してから5分後、突然道は小さな広場に突き当たって、行き止まりになった。
ここまで明瞭な轍があり快走していたため、あまりに目立たない分岐は見逃していた可能性もあるが、尾根伝いに道なりに進んできた結末が、ここである。
ここに至ってGPSを確認すると、既に私は地理院地図には道が描かれていない領域へ深々と進入しており