蛇尾川

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[2] 道路レポート 塩那道路 (県道中塩原板室那須線) その3, , http://yamaiga.com/road/enna/main3.html

塩那道路に塩原側より進入した我々は、延々と続く9kmの九十九折りに耐え、海抜1100mの土平に到達。

土平には、重厚な通行止めゲートが2基設置されており、関係者以外の全ての交通を遮断している。

通行止めの警告文には、繰り返し繰り返し「歩行者も進入禁止」と書かれており、ただ事ではないムードである。

しかし、我々はどうしても塩那道路の、まだ見ぬ奥地を見たかった。

その様子が殆ど明かされたことのない、塩那道路の中心部を、何としても走りたかったのだ。

覚悟を決め、我々はゲートを突破。

遂に、入ってはならぬ道へと、足を踏み入れたのである。

このとき、塩那道路走行開始から2時間が経過していた。

ゲートの先に広がっていたのは、道幅の三分の一ほどを夏草に隠されはしているが、十分な広さを持った道だった。

路面はダートだが、そこに轍の凹みはまるっきり無く、代わりに、鮮明なキャタピラの足跡が。

塩那道路を通っている車が、相当に少ないことは、この時点で明らかだった。

法面には、どこまでも続くと思われるような、長い長いコンクリブロックの壁。

妖怪屋敷のように絡み付いたツタが、みなまちまちの色で彩っていた。

我々には、不安な気持ちが常に付きまとっていた。

いつ、管理車両が通りかかり、我々のこの違反行為を咎めるか分からない。

いまの私にとっては、引き返せなどと言われるのは、大袈裟でなく、死ねと言われているくらいに、心苦しいに違いなかった。

そのことが予想できたから、なおさら、聞こえもしない車の音にビクつき、オドオドしながら、走ったのだった。

そして、その心の弱さを隠そうとするかのように、私はペラペラとゆーじ氏に話しかけた。

去年の様子などよく分からないくせに、「最近は管理者が入っている様子もないなー」なんて、根拠のない戯れ言を口にしたりして、少しでも、安心を得ようとした。

この写真を撮ったときの私をはたから見ればおそらく、顔は青ざめ、胸はバクバクと動悸し、いまにもその臓物を吐きださんとするような、苦悶に満ちた表情だったに違いない。

私は、たまたま、ゆーじ氏の30mほど前を走っていた。

振り返れば、そこにゆーじ氏がいると思える距離だった。

そして、聞こえてきたのだ。

一番、恐れていた、音が。

車の、接近してくる、音だった。

あんなに胸が締め付けられ

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