五島列島 (ごとうれっとう)は、 九州 の最西端、 長崎港 から西に100kmに位置し、北東側から南西側に80km( 男女群島 まで含めると150km)にわたって大小あわせて140あまりの島々が連なる 列島 [1] [2] 。全島が 長崎県 に属し、人口は約7万人となっている。自然海浜や海蝕崖、火山景観など複雑で変化に富んだ地形で、ほぼ全域が 西海国立公園 に指定されるなど豊かな自然景観を有している。島々には多くの カトリック教会 が点在し、「 長崎の教会群とキリスト教関連遺産 」の世界遺産登録を目指す取組みが進められていて、五島観光のひとつとして注目されている。 昭和 時代には、 東シナ海 で操業する漁船団の先端基地として栄えた。近年漁獲高は減少しているものの、いまも漁業が重要な産業であり、海産物が名物である。
「五島列島」とは学問的な呼び名であり、会話の中ではあまり使われない。地元や九州地方では単に「五島」と呼ぶことが多い。
長崎県 に属する五島列島は九州本土の西に位置している。全域が 西海国立公園 に指定されており、北東側から 中通島 、 若松島 、 奈留島 、 久賀島 、 福江島 の五つの大きな島およびその周辺の小さな島々からなる。中通島の北にある 宇久島 、 小値賀島 と周辺の島々は現在の行政区域としては五島市・上五島町とは違う 佐世保市 、 北松浦郡 小値賀町 に属するが、歴史的つながりや地理的まとまりの他、 フェリー ・ 貨物船 航路、警察の管轄区域などが上五島と共通していることから五島列島の一部とみなされることが多い。
国際水路機関 による定義では、最も南西の福江島西端が 日本海 と 東シナ海 の境界とされている [3] 。ただし、一般的には五島列島周辺の海域を「日本海」と呼ぶことはほぼ皆無で、「五島列島は東シナ海に浮かぶ島々」と紹介されることがほとんどである [4] 。
長崎県には非常に多くの島があるが、五島列島は多くの島々が本土や他の島とは少し離れた位置に密集しており、「五島」と総称されるまとまりを形作っている。島々は連なった山々が海に沈み高い部分だけが残って 溺れ谷 となった複雑な リアス式海岸 線をもつ地形である。
五島列島は北東から南西に長く伸びているため、全体を大きく二つに分けて、五島最大の 福江島 を中心とする南西の島々を「 下五島 (