緑川通り

緑川通り

[1] 緑川通り

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[2] 小平の「緑川」〜スリバチ地形に十数年だけ存在した幻の「川」を追う。 : 東京の水 2009 fragments, , http://tokyoriver.exblog.jp/22738742/

ひとつ前、鈴木用水の記事の第1回めでも取り上げたように、小平や田無といった武蔵野台地上のエリアは元来水が乏しく、玉川上水の通水以降ようやく本格的に開拓されたような土地だった(詳しくは 「鈴木用水(玉川上水鈴木新田分水)(1)」 参照)。下の地図を見るとわかるように、台地の中央部には川はなく、玉川上水や、そこからの分水だけが流れている状態となっている。放射状にのびる水路や、縦横に走る鉄道をみると、一帯は平坦な台地であるようなイメージがうかぶ。 (地理院地図に水路ルートを追加。桃色及び赤のラインが用水路のルート、水色、青のラインが川)

ところが、地形を詳細にみていくと、実際には意外と凹凸があることがわかる。下の地図は上の地図とほぼ同じ範囲を、微地形がわかるよう色分けして表示した段彩図(カシミール3Dで基板地図情報5mメッシュを表示)。台地の中央には東西にのびるうっすらとした谷筋が見えるし、ところどころ出口のない窪地もある。

これらの窪地には名前がつけられている。図の中央を西から東に横切る浅い谷筋は「ぐみ窪」「小川の窪」と続いた後、向きを北に替えて黒目川の源流、小平霊園内の「さいかち窪」まで続いている。 小平市役所東側にある大きな窪地「平安窪」は、いったん途切れた後小平駅東方の「アクスイ窪」へと続く。その延長線上には落合川の源流がある。平安窪の東の「天神窪」も「アクスイ窪」へと続いている。 平安窪の西側の「山王窪」は出口のないいわば "一級スリバチ" の窪地だ。名前こそついていないが他にもこのような窪地が散在していることが段彩図からは読み取れる。

そして、一見平坦な場所を流れている用水路も、段彩図を重ねてみてみると、たくみに窪地を避けて通っていることがわかる。野火止用水の変な屈曲や「ぐみ窪」を避けるためだし、小川用水が向きを東に変えているのは青梅街道に沿うためだけではなく、野火止用水と同じく「ぐみ窪」〜「小川の窪」を避けるためだ。また、青梅街道沿いの用水路が小川用水から野中用水に切り替わるのは「天神窪」があったためだということもわかるだろう。

ふだんは水に乏しい武蔵野台地上だが、これらの窪地には時に「野水」が出た。水の便が悪いのも困りモノだが、この野水も土地に暮らす人を悩ませた。水は降雨のあとしばらくしてから湧き出してときには窪地を満たす深さ1m以上の水たまりとな

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[3] この記事はSuikaWiki Worldに作成されました。 https://world.suikawiki.org/spots/24074289441184544

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