佐渡島の南岸にある廃隧道を紹介したばかりだが(←隧道レポ「野崎トンネル旧道」)、今日は佐渡シリーズの“第二弾”として、北岸の外海府海岸にある廃隧道をまた1本紹介しようと思う。
外海府海岸の広がりは相川から鷲崎まで約50kmに及び、この海岸線に沿って県道佐渡一周線が通じている。
この海岸線は、海の風景には事欠かない佐渡島の中でも、雄大な海蝕海岸が見せる奇景・絶景に関しては、他の追随を許さない。
当然、佐渡観光の重要な舞台ともなっているが、長らく陸路の発達に恵まれなかったため、観光客がその全貌を把握しうるようになったのは、昭和も終わりの頃である。
また、海岸沿いには多くの集落が点在するが、かつて佐渡県庁や佐渡郡役場が置かれたこともある相川だけが別格の都会で、他は全て漁村や農村という表現が相応しい小村である。
しかも相川から離れるほどに集落出現の頻度が減っていく。
今回紹介する鷹の巣トンネル(と旧道)がある場所は、この外海府海岸の中ではだいぶ相川寄りの位置(相川の中心部から約9km)で、県道佐渡一周線を相川からスタートした場合、最初に出会うトンネルである。
つまり外海府海岸にある隧道群の中では最も南に位置している。
上記の説明からして私がこの隧道を“外海府海岸隧道群の初級編”に位置付けようとしている意図が感じられるかも知れないが、それは確かに間違っていない。
だが、現実の探索の順序は全く逆であったことも書いておきたい。
私は平成25年5月末に行った佐渡島2泊3日探索の2日目に、外海府海岸を岩谷口から相川近くまで自転車を漕いでいる。
だから私にとってこの隧道は、ほぼ一日中見続けてきた外海府海岸の奇景と絶景を締めくくるという、“初級編”とは真逆のポストにあった。
結果、
私の外海府海岸の印象、全く思いがけない意外な“形(カタチ)”で締めくくられることに…。
2013/5/28 14:20 【位置図(マピオン)】
私が今回の佐渡島一周探索計画(実際は寄り道しすぎて3日間の行程では一周出来なかったが…)を実行するにあたっては、事前準備として旧版地形図と『道路トンネル大鑑』の突き合わせを行い、『大鑑』に記載されている佐渡島内のトンネル24本全ての現状を確認することを目標に据えていた。
そして現在、2日目の行程である外海府海岸における残トンネルは、以下の1本。
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