その道中の様子の前に、そもそもなんでこの道がこんなにまっすぐなのかを説明せねばなるまい。
この「横須賀水道道」は、その名の通り水道の道。この道の下に水道管が埋められているのだ。「道」+「道」っていうのがいい。水道道を極める流派とかあったら「水道道道」になるな。
前ページの地図にあるように、中津川という川の上流の方から水を取り、この埋められた水道管を使って、横須賀の逸見という場所まで流している。その距離、50kmあまり。ただし、現在は使われていないそうだ。
そして、なにがびっくりって、これ自然流下なのよ!自然流下っていうのつまりポンプとか使ってなくて重力のみで流しているということ!50km先まで!すげー!
Wikipediaの「横須賀水道道」の項に詳しいが、なんせこれを作り始めたのが1912年(明治45年 / 大正元年)という歴史の深さ。100年前だ。「日露戦争後の軍備増強の結果、走水系統では供給が間に合わなくなった」ため、当時の海軍によって引かれたというしろものだ。水の確保ってたいへんなのだなあ。