宿湿化味

宿湿化味

[1] 宿湿化味 (シクジッケミ)

Webページ

[2] 水田のなかった谷戸。宿湿化味の谷の川跡を辿る。 : 東京の水 2009 fragments, , http://tokyoriver.exblog.jp/19122935/

しばらく更新が滞ってしまいすみません。リハビリを兼ねて、原点の「fragments」に立ち返り、あえてあまり深追いせずに軽めの断章的な記事にてぼちぼち再開して行こうと思います。まずはすでに何名かの方が記事にしている練馬区内の小さな川跡を取り上げてみます。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 練馬区内を西から東に向かって流れる石神井川の右岸(南)側には、かつて数多くの支流が台地に小さな谷戸を刻んでいた。過去の記事でも「練馬白山神社支流」、「豊島弁財天支流」、「向山ケ谷戸支流」(いずれも仮称)と何箇所か取り上げてきた。今回たどった川跡もそんな谷戸を流れていた川のひとつだ。流域の旧字名「宿湿化味」から仮に「宿湿化味支流」とでも呼んでおこう。

「宿湿化味」は「シクジッケミ」と読むようだ。他に石神井川の北側、現在の城北中央公園の西側一帯がかつて「湿化味(しけみ、しっけみ、しっかみ)」もしくは「前湿化味」という小字で、石神井川に架かる橋の名前に今でも「湿化味橋」として残っている。練馬区のサイトでは「宿湿化味」を石神井川沿いの低湿地を指す珍しい旧地名として紹介している。 そのような由来を聞くと、「宿湿化味」の谷も水が豊富で水田に利用されていたのではなかろうかと思うのだが、明治以降の地形図を見る限り、谷筋に水田が開かれた様子はみられない。わずか200mほどしか離れていない西隣りの谷戸には水田があったし、東隣りの羽沢の谷戸にも水田が連なり、あまつさえ千川上水から分水さえ加えられていたのにである。両隣の谷戸は水田として利用されていたのに、この宿湿化味の谷は違っていたのはなぜなのだろうか。水量が足りなかったのか、土地が適さなかったのか。 ちょっとだけ調べてみると「シケミ」に関係有りそうな地名「ケミ」につきあたった。「ケミ」は信州に多い小字名で、湿地や沼地、水辺や水田の中にある林地を示すという。その語源は不明だが「シッケミ」という言葉に関係があるのではないかという。そして興味深いのは「ケミ」には特に、 「日陰や湿地となっていて、田畑として使用できないような土地」 を指すことがあるという(以上は塩入秀敏 (1998)「ヤチ地名とケミ地名 : 長野県の湿地地名方言について」『上田女子短期大学紀要 21号』による)。「宿湿化味」の地名もしかするとそのような語源を持つのではないだろうか。 川跡を調べてい

[85] 暗渠ハンター 南馬込の谷の、ミッシングリンク「池尻堀 南馬込1丁目支流(仮)」: 東京Peeling!【とうきょうピーリング!】, , http://lotus62.cocolog-nifty.com/blog/2012/05/1-5458.html

前回「練馬にある石神井川の谷イッキ攻め」的なシリーズをはじめたばっかりですが、このシリーズは息長く不定期連載ということにさせていただいて、今日は全く違うエリアのお話をさせていただきます。

以前、南馬込1丁目にある短い暗渠をご紹介しました。 この記事 で「この谷B」と書いてあるところです。 「この谷B」を出た水の行く先については、 ろっちさんの記事 でも取り上げられていましたが、まあずっと気になっていたわけなんです。

先日、またまた断片的ではありますが、その水の行く先について手掛かりを見つけたのでご報告。

まずは概況を掴んでいただくために地形図を。

左上から右下にかけて、環7がざばっと通っています。 そして右上から左下へ鉄道・横須賀線と東海道新幹線が通っています。 以前「この谷B」として見つけた暗渠は水色のところ。 この先どんなふうに谷底(つまりこの「楓谷(ろっちさん命名)」の真ん中の方)に向かって行くのかなあと思っていたところ、今回、オレンジ色の暗渠を見つけました。 これはすなわち以前の水色の暗渠の「行く先」だと思われます。 水色とオレンジ色を結ぶと、桃色のような流れが推測できるなあ、 というワケなんです。

ではさっそくその現場を。 南馬込1-14-5。 ここ、環7沿いなんですよ。 環7の歩道から、こんな風景が見えるんです。

怪しい金網。 覗き込んでみると。 立派なはしご式開渠です。 まさか、環7からこんなあからさまな川跡が見られるとは思っていませんでした。

”小学○年生”的な雑誌に 「あなたのすぐ近くに、四次元への見えない入り口がある!」 みたいな特集がよくあったような気がしますが、そんな見出しを思い出して軽く興奮してしまいますw 轟轟と車の行き交う何車線もある幹線道路から、 異世界への入り口が駐車場と民家の間の小さなスペースに残っていたわけです。

駐車場に足を踏み入れ、行く先(上流)を観察します。

ちょっと底が浅いですが、はしご式開渠が続きます。 そして駐車場の敷地を回り込むように折れ曲がります。駐車場スペースの背後は小さな崖なので、その崖下を回り込む、といった方が正しいでしょう。

崖下を伝う流れには蓋がされてしまいます。

しかし流路は明確。

駐車場スペースから、民家の狭間へと続きます。

では上流を、コの字ウォークで追っていきましょう。

民家の狭間か

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[86] この記事はSuikaWiki Worldに作成されました。 に最終更新されました。 https://world.suikawiki.org/spots/22776855933300820

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